そーして、僕らは、家族になった

ACT 5  銀魂高校へ


こんにちわ、パチ恵です。
頑張って勉強した甲斐あって、見事銀魂高校に合格できましたっ!
お父さんもお兄ちゃんも凄く喜んでくれて、発表から数日間、毎日お祝いされてしまいました。
それも落ち着いて、制服が出来てきたら今度は何回も着て見せて、って言われて…
着て見せたら、似あう!可愛い!!って言ってくれた。
これから毎日着るのにね!でも…ちょっと嬉しかった…

おとーさんとお母さんにも、制服を着て報告に行ったらすっごい褒めてくれた。
お母さんが頭を撫でてくれて、おとーさんはとろけそうな笑顔で凄い凄いって褒めてくれた。
えへへ…喜んでくれて私も嬉しいな。お母さんは本当は女子高に行きなさい、って言ってたから…喜んでくれないかと思ってたんだ。
ひとしきりお祝いの言葉をくれたおとーさんが、何かを思い出したようにポン、と手を叩く。

「そう言えばパチ恵ちゃん、銀魂高には俺の友人も合格したんだよ。」

…おとーさんのお友達…?

「…おとーさん、その人幾つ…?」

「お?あぁ!パチ恵ちゃんと同じ年でな?沖田総悟と言うんだ。家が近所でねぇ、総悟がちっちゃい時から仲良くしてたんだよ。」

おとーさんのこういう所、大好き!
近所の子供、じゃなくてちゃんとお友達って紹介するんだもん。
私がえへへ、と笑うとおとーさんもガハハ、と笑う。

「パチ恵ちゃん、総悟に会ったら仲良くしてやってくれな?」

「はいっ!でも…どんな人なんですか?」

おとーさんのお友達なんだからきっと良い人なんだろうけど、どんな人なのか知らないと会っても分かんないよ。

「総悟はなぁ、明るくて優しくて良い子だぞ?お姉さんと2人暮らしなんで、頼り甲斐も有るしな!でもなぁ、ちょっと甘えん坊だから、パチ恵ちゃんみたいにしっかりした娘が友達になってくれると嬉しいな。」

「へぇ…」

可愛い人なのかな…?

「それになぁ、総悟は格好良いぞ?パチ恵ちゃん好きになっちゃうかもな!」

おとーさんが又ガハハと笑う。
可愛くてカッコ良いのか…会うの楽しみになってきちゃった!

そういえば…入試の時の男の子は受かったのかな…?
合格発表の時には見かけなかった…
あの人もカッコ良かったよね!

「はっちゃんには彼氏なんてまだ早いわよ…?勲さん…?」

おっ…お母さん怖い…
おとーさんと2人でちょっと震えちゃったけど、高校生になったら彼氏ぐらい居たって良いよね…?
イザとなったらおとーさんは私の味方…だよね…?

おとーさんのお友達も居るみたいだし、入試の時の男の子とも会えるかな?
同じ中学から銀魂高校に行く人は居ないけど…でもその分今迄会った事の無い人に沢山会えるって事だよね!
お兄ちゃん達ともおんなじ学校だし…
ますます高校が楽しみになってきちゃいましたっ!


side 晋助


突然出来た妹は…素直で元気一杯で…とにかく可愛いものだった。
何も知らないウブな女なんて…今迄俺の周りには居なかったタイプだ。
半分血が繋がってるなんて知った事か…
…ククク…上手く丸め込んで落とす…

そう思ってはみたものの…これが案外難しい…
兄貴だからって安心してっけどそれ以上には中々なれねぇ。
上手く笑顔でかわされてんのか天然なのか…天然だな…アレぁ…

…ちっ…メンドくせぇ…

そうは思っても…もう止まるなんざ出来ねぇし…
いつの間にか…俺が思う以上に俺はコイツを好きになっちまってた。
一緒に寝たって…安心しきった姿なんざ見せられっと抱きしめるぐらいしか出来ねぇ…
上手く丸め込んだおはようとおやすみのキスだって…未だにほっぺチューだ…
でもな…それにも慣れてきたみてぇだし、そろそろランクアップするぜ…?ククク…

今日もパチ恵の部屋に泊まりに行くと、パジャマ姿のパチ恵が満面の笑顔で俺を迎える…
しっかし…色気ねぇ格好…そんなのに欲情出来る俺はかなりイカレちまってるな…
いつものようにパチ恵のベッドに潜り込むと、ギュウッ…と抱きついてくる。
…チクショウ…可愛い…
…おやすみのキスはいっつもおでこだけど…今日は…キメてやるぜ…
俺がちゅうっと唇を奪うと、パチ恵はビックリした顔で俺を見る…
ククク…ファーストキスは頂いた…

「どうした…?そろそろ慣れただろ…?」

意地悪く言ってやると、パチ恵の顔が真っ赤に染まる。

「なっ…慣れないよっ…!…2回目だもんっ…」

………は………?に…かいめ…?
…親父にでも奪われてんのか…?

「…親父にでも…されたのか…?」

ちょっとムッとして聞くと、パチ恵の顔が更に赤くなる。

「お父さんともおとーさんともそんな事しないよっ!…晋助お兄ちゃんには…言っちゃおうかな…皆にはナイショだよ?」

真っ赤なままのパチ恵が、秘密を打ち明けるように俺の耳元でこっそり話しだす…

「…あのね?実は今日…同じクラスの沖田君とキス…しちゃったんだ…あ!でもね!事故なの!!私がぼんやりしてて転んじゃった時に助けてくれて…でね、引きあげてくれた時に口が当たっちゃったの…」

…おきたくん…?誰だソイツ…それ…ワザとじゃねぇのか…?

「いっつも私の事助けてくれるんだよ!それにね、沖田君って王子様みたいにカッコ良いの!それなのに時代劇みたいな喋り方して面白いんだよ!!でね、でね、おとーさんのお友達なのっ!一緒のクラスなんて凄い偶然だよね!!でね…」

パチ恵が一生懸命話してやがるけど…全然頭に入ってこねぇ。
同じクラスか…いっぺんシメとかねぇとな、ソイツ…

本当なら…パチ恵にはこの後もっと凄ぇキス、する筈だったってぇのに…
ショックで何も出来ねぇ…

「晋助お兄ちゃん、聞いてる?」

「…おう…」

本当は聞いてねぇけど…俺が返事すると、パチ恵が笑うから…

「…パチ恵は…ソイツの事が…好きなのか…?」

俺がつい聞いちまうと、パチ恵はこれ以上赤くなれない位真っ赤になって否定する…
そんな顔されっと…更に落ち込んじまう…

「そっ…そんなんじゃないよっ…」

「そうか…じゃぁ明日も早いんだ…もう寝ろ…」

「うん、おやすみなさい!」

にっこり笑って俺の頬にキスをする…
チッ…やっぱまだほっぺチューか…
まぁ良い…明日も明後日も、事故じゃなくキスすんのは俺だからな…