憎たらしい口調が二人に…

いや、沖田に向けられる


「若い子はいいね〜人前でイチャつけるし〜?オジサン羨ましいなぁ〜」

「非番だからって許さねぇぞゴラァ!!新八から離れやがれ」

「膝枕までさせてあんた何やってんスか隊っ長!!」


銀時、土方、山崎…

青筋を立てて喚いている

沖田は今にもバズーカを取り出し乱射したそうだ

眉間に皺を寄せて身を乗り出しかけていた

それを制止する新八は冷たい目で不満顔


「てゆーか何?新ちゃんがドSなんか好きな訳ねぇだろ!!」

「調子乗りやがってお前に負ける俺じゃねぇぞ!!」

「さぁ、サクッと解散して貰いましょうか」


"死ね"と言い掛けた沖田が口を噤んだ

それは、先に新八が口火を切ったから…


「あんたらねぇ…うるっさいんですよ!!」

「「「「・・・・ッ?!」」」」


沖田も含めて黙る

どこか違う新八の気迫に押された

新八は腕組みをして三人を睨みつけている


「邪魔ばっかして!!仕事しろ!!マダオ共ぉぉお!!」


ビクッ…

と、たじろぐ四人

たじろぐ時は四人一緒


「何々?!今日新ちゃん怖くね?!」

「何か変だぞ新八;」

「新八君が怒ったぁ…」

「…(やっぱ変だろィ?)」


おかしいと思ったのは自分だけじゃないと確認中な沖田…

すると、新八はグイッと沖田の腕を引き寄せた

呆然としていた沖田は思わずバランスを崩しそうになる


「いいですか!!僕は沖田さんが好きなの!!今日は特にそーゆー日なの!!」


訳が判らないと狼狽する邪魔's達

オロオロする彼等を哀れに見つめる沖田

沖田だってそんな心境なのだ


「気分台無し。やっぱ慣れない事はするもんじゃないや」

「新八ィ…?」

「でも好きなのは本当。嘘じゃないですからね?」


チュッ…


「…ッ//?!」


新八からの小さなキス

沖田は目を閉じる隙もなく

むしろ目を見開いていた

間抜けにも開いた口の塞がらない邪魔's達

すっかり固まっている


「沖田さんラブラブディはこれでおしまいvvそれじゃ」

「………//??」


クエスチョンマークを沢山浮かべた沖田を他所に

新八はにっこり笑うと何事もなかったかのように行ってしまった


「「「んなぁぁぁぁッ!!」」」


大人気ない絶叫の中

腰の抜けた沖田が赤ら顔でベンチに崩れていた

追い掛ける事もままならない活動停止状態


「何々でさぁ……//」


クシャリと髪を掴んで

喜びと羞恥を堪える顔を俯けた…

すっかりしてやられましたね



love love lovely沖田総悟

今日はそんな日…

新八にはまだまだ勝てないです




終わり。