決意のツバサ


今日は、沖田さんが家に晩ごはんを食べに来る予定です!
ここの所お仕事忙しかったみたいで、3日前に久し振りに会った時は、なんだか顔がゲッソリしてたっけ…
なので、今日は何か美味しいものを食べてもらって元気を付けてもらおうと、張り切って買い物しすぎちゃいました…

お肉にお魚、卵に色々野菜に…
これで、今月もお通ちゃんのNEWアルバム買えなくなっちゃったけど、沖田さんの喜ぶ顔が見れれば良いや…がまんがまん…

「沖田さん、喜んでくれるかなぁ…」

僕がよいしょ、と荷物を持ち換えると、すれ違うヒトがピクリと動く。

……何だ……?

「貴様…真撰組一番隊隊長・沖田総悟の知り合いか…?」

目を血走らせた男3人が、僕を取り囲む。

「何ですか?アナタ達…沖田さんは僕の…友人ですけど何か?」

…又、変な不逞浪士の人達かよ…沖田さんに逆恨みしてさ…
よし、少し仕事減らしてあげよう。今日は邪魔されたくないもんな!!

「ココじゃ関係ない人を巻き込みます。僕、逃げませんから移動して下さい。」

僕が言うと、3人がニヤリと笑う。
何だよ…僕だってこうみえてソコソコ腕はたつんだからなっ!!

人気のない路地に移動すると、さっそく3人が、お決まりのセリフを吐く。

「貴様に恨みは無いが、仲間の敵!死んでもらう!!」

…もう聞き飽きたよ…そのセリフ…

「いい加減にして下さい!これ以上沖田さんの仕事、増やさないで下さいよっ!!」

僕は荷物を少し離れた所に置いて、木刀を構える。
三方向から来る相手をかわしながら、攻撃を相手の腕に叩き込んでいく。
的確に狙ってるんで、きっちり折れてるはず。それで暫くは動けないでしょ…?

僕は3人に背を向けて、買い物袋を持ってその場を立ち去ろうとした。

でも、そのちょっとした油断が甘かった……