サイド神威

暇で暇で仕方無かったんで、弱っちい妹が初めて作った『トモダチ』ってのを見に銀魂高まで足を運んでやった。
いつもなら阿伏兎を連れて行く所だけど、アイツいちいち煩いから今日はトクベツ、1人で行った。
だって、もしソレが男だったら殺しちゃうもん、俺。

神楽に見つかると煩いから、気配を消してこっそりと教室を覗き込む。
するとソコには、いつもならムッツリとか怒ったりとかって顔しかしていない筈の神楽が、嬉しそうに楽しそうに笑ってた。


…なんかムカつく…
あんな顔、俺には見せた事ないくせに生意気…

周りをよく観察すると、神楽の周りに居るのは女ばっかりで男は居なかった。
その中でも神楽はダサメガネにイチバン懐いてるみたいだ。

…アイツか?『パチ恵』ってヤツは…

たまに喋ると、必ず神楽の口から出て来る名前…スゲームカつく…
神楽はあんなのが良いのかヨ…

それからは『パチ恵』をじっくり観察する。

眼鏡の奥の瞳は結構デカイし、可愛いと言えなくはないかもしれないかもしれない。モチロン神楽の足元にも及ばないけど。

まぁ、顔は置いといて。

おっぱいはかなりデカイし、肌も白くて滑らかそうだし…暗くしときゃ、イケるかもしれない。
身体だけなら結構好みかも。

うん、あのコを俺のお嫁さんにしたら、神楽はずっと俺と一緒に居るよね、きっと。


ニコリ、と微笑んで、俺は神楽の鞄から抜き取っておいた弁当を片手に、楽しそうに大騒ぎしてる輪の中に入って行った。

「もう、神楽、おべんと忘れてるヨ?」

「馬鹿兄貴!?何しに来たネ!?」

それはね?
神楽の大事な人を奪いに。
俺達がずっと一緒に居る為に。