無言で固まった俺を心配したのか、生意気ボディを引っ提げて眼鏡がそろりと俺に近付いて来るゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!

「沖田さ…ん…?どうしたんですか…?具合悪いですか…?」

「あ…」

ヤバい!
ヤバいヤバいヤバいィィィィィィィィィィ!!
そんな近付いて来やがったら襲っちまいやすぜ!?

なんとか後ずさろうとすると、おっそろしいぐらい血が上ってた頭がくらりと揺れる。
そのまま前のめりに倒れて…



神の悪戯か、俺の顔は丁度、眼鏡のおっぱいに埋まった…



…何だろう…この柔らかいふわふわな物体は…
ずっと埋もれて居てェ…


「ひゃぁっ!あのっ…おきたさ…ぁん…」

スリ…と擦り寄ると、悩ましい眼鏡の声がする…もっと聞きてェ…



って!
俺ァ今物っ凄ェ変態になってんじゃねェのか!?
慌てて起きあがろうと手近に有ったモノに掴まると、更にふわっと…

「やぁぁんっ!掴まないで…ぇ…くださぃぃ…」

おっぱいかァァァァァァァァァ!?
俺ァ…俺ァ更に変態に!!
更に慌てて体勢を整えようとすると、頭がくらっとして又おっぱいに倒れ込む。

「おきたさぁんっ…や…」

早く離れてェのに体に力が入らねェ…
や、ホントはもっとグリグリしてたいけど…
グッと足に力を入れて立ち上がろうとしても、全然力が入んねェ…
俺ァ…惚れた女巻き込んでこんなトコで死ぬのか…?

「ぁ…んっ…だいじょうぶ…ですか…?おきたさん…具合悪そう…で…」

切れ切れに何とか声を出した眼鏡がおかしな事を言う。
俺ァ別に具合なんざ…

「おきたさ…掴まったままで…だいじょうぶ…ですからね…?さっき…凄く顔色悪くて…しんぱい…しました…」

そろり、と眼鏡が何処かに移動し始める。
俺を気遣って、そっとゆっくりと動いて何かに腰掛ける…あぁ、ベンチか…

「沖田さんっ!?大丈夫…ですか…?」

そーっと体勢を変える眼鏡に合わせて俺もなんとか体勢を変える。
ベンチに腰掛けて、これァ…膝枕…ですかィ…ふともも…きもち…

「すまねェなァ…昨日寝らんなくてねィ…」

「…お仕事ですか…?」

「いんや、付き合いでさァ。オッサン達は寂しがり屋ですからねィ…」

「大変ですね。」

くすくすと笑う顔が、スゲェ好きだ。
震える度にぷるぷると揺れるおっぱいも好きだ。
コイツなら、どんなんでも。きっと好きだ。

「だから公園で昼寝でもしようと思ってたんですがねェ…」

「あ…すみません…」

しょぼん、と眉毛を下げる顔も好きだ。
可愛くって堪んねェ。

「おう、全部アンタのせいだ。」

「…え…?私…沖田さんに何かしましたか…?」

泣きそうに瞳を濡らすなんざ、俺をどうしたいんでィ!?
昨日仕入れた知識、フル活用しちまうぜ…?

「おう。そんな犯罪的なカラダ見せつけられたら、普通倒れまさァ。」

「えぇっ!?私そんな…」

真っ赤になった顔…甘そうでィ…

「そんなチャイナドレスなんざ…」

「似合わない…ですよね…」

「似合い過ぎてて困らァ…まぁ、アンタだったら何でも似合うと思うぜ?俺ァ。アンタが着てたら何でも可愛い。」

「え…?」

お…更に赤くなった。
上体を起こして、ぺろりと真っ赤になった頬っぺたを舐める。
やっぱり甘ェや…

「好き…でさァ…パチ恵ちゃんの全部が好きでィ。」

スゲェ驚いた眼で見てらァ…
でも、言わずにはいられなかった。
俺の気持ち知って貰いたくて、いてもたってもいられなかった。

「…ホント…ですか…?からかって…たりとか…」

真っ赤な顔のまま、涙なんか浮かべてらァ…
そんなに嫌なのかよ…あぁ…やっぱり旦那は…
でも、俺ァ譲らねェ…

「こんな事嘘なんざ言わねェよ…俺ァアンタに…パチ恵ちゃんに惚れてやす。俺と恋しやしょう。」

「………はいっ…!嬉しい…」

うるんだ瞳で顔を真っ赤に染めて。
嬉しそうな笑顔で俺を覗き込むなんざ、誘ってんだろ?
流石我儘ボディ、コイツも俺とエロい事したかったのか。
昨日オッサン達の話を聞いといて良かったぜィ!
そう、恋、ってのは偶然じゃ無くてもエロい事出来るんでさァ!皆そう言ってやした。

すっかり力が戻った身体を起こしざま入れ替える。
パチ恵ちゃんの、どこもかしこも軟らかいカラダを両手で堪能して、空いてる口でチャイナドレスのボタンを外す。
ふわふわなおっぱいに舌を這わすと、堪んねェ可愛い声が漏れだし始める…
やっぱノリノリじゃねェか…
嬉しくなってきっすしようと顔を上げると、思わぬ所から手が飛んでくる。
俺のほっぺたに、真っ赤な紅葉…

「沖田さんのばか!変態ぃぃぃぃっ!!」

「え…?パチ恵ちゃん俺と恋するって言ったじゃねェですか…」

「恋だもんっ!こんなのじゃないもんっ!!」

ビンタぐらいじゃ負けねェ俺の下で、パチ恵ちゃんがもがいてっけど離してなんかやらねェ。
それでもぎゃぁぎゃぁと騒ぐから、理性的な俺はちゃんと恋について説明してやる。

「ソレ違いますぅぅぅぅぅっ!う…違わないけど…でも、その前にデートとか…色々有るんですっ!!」

「…え…?」

俺…騙された…?
呆然とパチ恵ちゃんの顔を見つめてっと、溜息を吐いてにこりと笑って俺にきっすする。

「そんな顔しないで下さい。私だって沖田さんの事好きだから…色々したいです…でも…イキナリは…ちょっと…恥ずかしいです…」

あぁ、可愛い。
こんな事しといて何ですがね?俺ァ本当はパチ恵ちゃんと一緒に居られるだけで心が暖かくなるんでさァ。

「だから…デート…しませんか…?」

「勿論お伴しまさァ。」

さっさとパチ恵ちゃんの上から退いて、手を掴む。
デート…ってのは何するんでしたっけねェ…?
取り敢えず、まずは服を買いに行きやしょう。
こんなエロボディ晒してたら、皆パチ恵ちゃんを好きになっちまわァ!

応急処置で俺の隊服を着せてやったら更にエロくなったんで、抱えて走って誰にも見られないように服屋に急いだ。

『恋』とは中々に大変なものだ。



END