番外編 2年 冬



「新八ィ―!肉まん食いに行こうぜぃ、肉まん。俺が奢ってやらぁ。」

「えっ!?ちょっ、総悟君、本気!?奢ってくれるって何!?雪でも降るんじゃない?」

あははは…と笑う新八。

「そんな訳あるかぃ…あ…」

空から舞い落ちる白いフワフワ。

「…本当に降って来た…ある意味スゴイよ、総悟君…っ、さむっ…」

ぶるり、と新八が震えると、沖田は自分が巻いていた黄色いマフラーを、新八に…絞めた。

「げふぅっ!…アンタ何すんだっ!!」

「イヤ、さむいって言うから…」

「だからって首絞めるかっ!?しねぇだろ?普通!!」

ギャーギャーと言い合いながらコンビニまで進むうち、いつの間にか、首を絞めあったマフラーは2人の首に大人しく納まっていた。

コンビニまで後少し。

首に巻いたマフラーが外されるまで、後少し。

ちょっぴり寂しい気分になるのは今が冬だから。

きっと冬だから。



続く