番外編 2年 秋
どうも、山崎退です。
栗拾いを手伝ったので、今日の休日は新八君と2人でミントンをする事になりました!
新八君も、2年の初めの頃は、ちょっとは俺とも遊んでくれていたんだけど…最近は沖田君とばっかりつるんでて、俺とは遊んでくれなくなったもんなぁ………
数日前から今日が楽しみだったよ!!
待ち合わせ30分前には2人とも待ち合わせ場所に着いてたんで、すぐに近くの体育センターに出発した。
公園でも良かったんだけど、ちょっと風が強かったしね。
体育センターはそこそこ混んでいたけど、2人だからちょっとした隙間で打ち合いが出来た。別にネットを張って試合する訳でもないしね。
新八君はなかなか運動神経が良いんで、良い感じでラリーが続く。
楽しいなぁ…
「新八君ってミントン上手いよね―!剣道部辞めてバドミントン部に来れば良いのに。一緒にダブルス組んでみたいなぁ―。」
僕がためしに言ってみると、新八君はキョトン、とした後アハハ、と笑う。
「あははっ、それも良いかも。ミントン部に行けば『沖田係』から開放されるよねっ。」
新八君が、ぱし―ん、と打ち返しながら笑顔のまま言ってくれる。
本当にそうなったら良いのに…
「じゃあ、ホントに…」
「ヒデェ事言ってんじゃねぇですかぃ、新八ィ。」
「時間、間違えたかと思ったアル。探したヨ、新八!」
…えっ!?何!?コノ人達…?ぜんっ…ぜん誘ってませんケド?
ばっちりジャージでキメた沖田君と神楽さんがマイラケットを片手に僕らの間に割り込んできて、ばしばしとシャトルを打ち始める。…上手いなぁ、ちくしょう。
「えっ!?ちょっと2人ともどうしたのっ!?なんでこんな所に…?」
「新八がミントンやるってんで、俺も来たんでさぁ。」
沖田君が俺を睨みつつ、言う。
「ジミーと2人きりなんて水クサイアル。ワタシも入れロ―。」
神楽さんが俺を睨みつつ、ビシっとシャトルを打つ。
「えっ、そうなの?なんだ、2人ともミントンやりたかったんだっ!もっと早く言ってくれたらちゃんと体育館とか借りたのにっ!」
新八君がニコニコしながら2人に言っている。
イヤ、新八君…この2人、別にミントンやりたかったんじゃないと思う…新八君と遊びたかったんじゃないのかな…?いつも一緒に居るくせに…なんかズルイ…たまには俺と遊んだっていいじゃん…
そんな事を考えているうちに、いつの間にやら沖田君・神楽さんペアVS俺・新八君ペアでダブルスをやって、負けた方が昼御飯を奢る事になってしまった…なんでそんな事に…
結果は当然、俺と新八君が負けた。
しかも、何故か俺1人で皆の分を奢る事になっていた。
…イヤ、ちょっと無理でしょう!?俺1人でコノ人達…ってか、神楽さんの分は無理でしょう!?
俺の泣きが入ると、新八君がなんとか取り成してくれて飲み物だけ奢りで済ませてもらう事になった。
やっぱり新八君は優しいな―――――、うん。
その後は近くのハンバーガーショップで皆で昼御飯を食べた。
当然俺が飲み物を奢った上に、テーブルまで運ばされた。チクショー、パシリかよっ!
途中で2人が乱入してきて大変だったけど、結構楽しかった。
こんな感じで皆でミントンするのも良いかも…
…賭けさえ負けなければ………
続く
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